地熱発電とは
地熱発電は、火山活動などにより高温の蒸気や熱水が溜まった地層(地熱貯留層)へ蒸気を取り出す井戸を掘り、その井戸を通じて取り出した蒸気でタービンを回して電力を得る発電方法です。
地熱発電には、主に蒸気発電方式とバイナリーサイクル方式の2つの方式があります。
それぞれの方式の特徴については蒸気発電方式とバイナリーサイクル方式のページで紹介しています。
世界上位10か国の導入量
2010年時点の世界上位10か国の地熱発電導入量は下の表の通りで、アメリカ、フィリピン、インドネシアなどが導入量の上位を占め、日本は第8位に位置しています。
出典:GIA Annual Report 2010(IEA)のデータをもとに作成
日本の地熱資源保有量は世界第3位
地熱発電の導入量では世界第8位の我が国ですが、下の表のように地熱資源の保有量ではアメリカ、インドネシアに続き第3位に位置しています。
国名 | 活火山数[個] | 導入量[万kW] |
アメリカ | 160 | 3,000 |
インドネシア | 146 | 2,779 |
日本 | 119 | 2,347 |
フィリピン | 47 | 600 |
メキシコ | 39 | 600 |
アイスランド | 33 | 580 |
ニュージーランド | 20 | 365 |
イタリア | 13 | 327 |
出典:独立行政法人産業技術総合研究所
この豊富な地熱資源を活かすことができていない要因には以下のようなものがあり、貴重な資源を有効に活用するためにも今後これらの問題点を解決していく必要があります。
地熱資源活用の主な阻害要因
- 地熱資源の80%以上が国立公園内に存在し、法律で開発が規制されていること
- 地熱資源の利用が温泉資源に悪影響を与えることを懸念した温泉事業者による反発があること
- 地熱発電所の建設により、観光資源である自然の景観が損なわれる恐れがあること
- 許認可権限が複数の官庁にまたがるため、許認可に要する時間が長いこと