小水力発電とは
小水力発電とは、その名の通り小形の水力発電のことを指す名称です。
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)では、水力発電をその規模により以下のように分類しています。
- 大水力:10万kW以上
- 中水力:1万kW~10万kW
- 小水力:1,000kW~1万kW
- ミニ水力:100kW~1,000kW
- マイクロ水力:100kW以下
一般的な水力発電のイメージである、巨大なダムを建設して行う大規模水力発電と異なり、小水力発電では環境破壊を伴うダムや調整池を建設せず、河川などから水路を引きその流れを利用して発電します。
このため、環境への影響の観点からも小水力発電への注目が高まっており、再生可能エネルギーの統計などで大規模水力発電と中小規模の水力発電は区分けして扱われることがあります。
なお、小水力発電の規模についての明確な定義はありませんが、一般的には1,000kW以下の規模(NEDOの分類でミニ水力・マイクロ水力に含まれる規模)のものが小水力と呼ばれています。
日本の水力発電の潜在力
日本国内の水力発電の潜在力を示す包蔵水力について、2013年3月末時点の値を出力区分別にまとめると以下のような分布になります。
3万kWを超える大規模なものについては、既に開発済みとなっている割合が多いのに対し、3万kW以下の中小規模の水力については未開発の割合が多く、今後新規の再生可能エネルギーとしての利用が期待できます。
なお、経済産業省が実施している固定価格買取制度においても水力発電については、開発余地が大きい3万kW以下の中小規模のものを対象としています。
出典:資源エネルギー庁の資料をもとに作成
包蔵水力とは
包蔵水力とは、各地に存在する水資源のうちで技術的・経済的に開発可能な水力資源(水力エネルギー)の量のことをいいます。