系統連系型太陽光発電システムの構成機器
系統連系型太陽光発電システムは下の図のような仕組みになっており、主に以下のような機器で構成されています。
- 太陽電池アレイ
- 接続箱
- パワーコンディショナー
- 分電盤
- 電力量計
なお、上の図は太陽電池で発電された電力のうち家庭内で使用されずに余ったものを電力会社へ買い取ってもらう逆潮流ありのシステムについて示したもので、図中の緑、赤、青の各色の矢印は以下の電気の流れを表しています。
- 緑色:太陽電池で発電された直流電力の流れ
- 赤色:家庭に供給される交流電力の流れ
- 青色:家庭内で使用されずに売電される交流電力の流れ
系統連系型太陽光発電システムを構成する機器の機能
太陽電池アレイ
光起電力効果により光を電気に変換する太陽電池セルを、必要な電圧及び電流に応じて並べガラスやアルミフレーム等を用いてパッケージ化したものを太陽電池モジュールと呼びます。
複数の太陽電池モジュールを直列や並列に接続して、希望する直流電圧と発電電力が得られるように構成したものを太陽電池アレイと呼びます。
接続箱
太陽電池アレイからの配線を集約し、パワーコンディショナーへ送電するための機器で、電気の逆流や過大電流抑制などの保護機能を備えています。
パワーコンディショナー
パワーコンディショナーは、太陽電池から出力される直流電力を、家庭用の電気製品などで使用できる交流電力に変換するインバーター機能と、太陽光発電システムの故障が系統電力に悪影響を及ぼさないようにするための系統連系保護装置を備えた機器です。
この他にも、太陽電池が最大の電力を出力できるように制御するMPPT機能や、売電のための逆潮流制御機能などを備えており、系統連系型太陽光発電システムの要となる装置と言えます。
各機能の詳細については、パワーコンディショナーのページで紹介しています。
分電盤
分電盤は、パワーコンディショナーで作られた交流電力を建物内のコンセントなどに分配するための設備で、内部には各種ブレーカーなどが取り付けられています。
また、分電盤は、太陽光発電システムと系統電力の連係点としての役割も有しています。
電力量計
電力量計は、電力使用量を計測する機器です。
太陽光発電システムなどの自家発電システムが設置されていない建物では、電力会社から供給される電力の使用量を計測する電力量計のみが設置されていますが、太陽光発電システムなどで発電した電力を電力会社に売電する場合には、売電量を計測する電力量計を追加設置する必要があります。