小水力発電のメリットとデメリット
家中川小水力市民発電所-山梨県都留市
出典:資源エネルギー庁
水力発電は、水資源に恵まれた我が国に向いた再生可能エネルギーであり、特に包蔵水力の多くが未開発となっている中小規模の水力発電は、今後のエネルギー源として期待が寄せられています。
今後の開発が期待される小水力発電には、以下のような長所(メリット)と短所(デメリット)が存在します。
小水力発電のメリット
小水力発電のメリットには以下のようなものがあります。
- 発電時に二酸化炭素が発生しない
- 発電時の燃料費が無料
- 太陽光発電や風力発電と比較して出力変動が小さい
- 設備利用率が60%程度と高い
また、小水力発電は一定量以上の水の流れが存在すれば設置することが可能で、郊外の河川や農業用水だけでなく、都市部の工場やビル、下水処理施設の排水などからも電気を生み出すことができるという点も小水力発電のメリットの一つと言えます。
小水力発電のデメリット
小水力発電のデメリットには以下のようなものがあります。
- 枯葉やゴミの除去などの定期的なメンテナンスが必要
- 魚類や水生生物の生態系に影響を与える可能性がある
- 水利権や河川法などの問題をクリアする必要がある
水利権とは
水利権とは、国土交通省のホームページの記載を引用すると以下のような定義になります。
水利権とは、特定の目的(水力発電、かんがい、水道等)のために、その目的を達成するのに必要な限度において、流水を排他的・継続的に使用する権利のことをいいます。
なお、「水利権」という用語は、法律上に定義されているものではなく、水利権について規定している法律である河川法の中に「水利権」という名称では記載されていません。水を利用する権利の総称として従来より一般に定着した呼び名です。