Qセルズ製太陽電池モジュールの特徴
Qセルズは1999年にドイツで設立され、2001年に商業生産を開始した太陽電池メーカーです。
商業生産開始後は、ヨーロッパでのFIT制度の拡充に伴い生産量を増やし、2007年度、2008年度の2年連続で太陽電池セル生産量で世界一を記録しています。
2009年以降は中国企業による低コスト製品の台頭や、ドイツ政府の太陽光発電システムへの補助金削減などの影響を受けシェアの減少が続き、2012年には破産申請に至り、韓国のハンファグループにより買収されています。
ハンファグループ傘下の企業となった後も、日本法人であるハンファQセルズジャパンによる日本国内での販売や、過去に販売された製品への保証は継続されています。
太陽電池セルの種類としては、単結晶シリコン及び多結晶シリコンを生産しており、各タイプのモジュールをラインナップしています。
ヨーロッパで培われた高い品質が特徴
Qセルズ製太陽電池モジュールの最大の特徴は、太陽光発電システム導入量が全世界の55%を占めるヨーロッパ(※)で培われた高い品質にあり、発電事業用の太陽電池モジュールに求められる以下のような品質を住宅用のモジュールにも適用しています。
- 耐PIDテクノロジー PID現象を効果的に防止
- ホットスポットプロテクト 電力の損失、モジュールの発火を防止
- トレーサブルクオリティ 太陽電池セルの「指紋」とも表現できる独自のTRA.QTMによるトレーサビリティを確立
Qセルズ製太陽電池モジュールの例
型式:Q.PEAK 260
セル種類:単結晶シリコン
公称最大出力:260W
モジュール変換効率:15.6%
寸法:1670×1000×50mm
質量:19.8kg
型式:Q.PRO-G2 245
セル種類:多結晶シリコン
公称最大出力:245W
モジュール変換効率:14.7%
寸法:1670×1000×50mm
質量:19.8kg
画像提供:ハンファQセルズジャパン㈱
周辺機器や保証などの特徴
Qセルズでは、同社がリニアワランティと呼ぶ以下のような出力保証制度を導入し、他社との差別化を行っています。
Qセルズのリニアワランティの内容
- 設置後1年間は公称出力の97%以上の出力を保証
- 2年目以降は保証出力を年間0.6%ずつ低減
- 公称出力の83%以上を25年間保証
また、パワーコンディショナーなどの周辺機器を含む太陽光発電システム全体に対し、自然災害等による損害を補償する10年間のシステム保証が標準装備されています。