結晶系シリコン太陽電池の出力に対する温度の影響
単結晶シリコン太陽電池や多結晶シリコン太陽電池といった結晶系太陽電池では、下のグラフのように太陽電池の温度が高くなると出力が低下する特性を持っています。
このため一年を通して運用する太陽光発電システムの設計では、放射照度の影響と併せて温度に伴う出力の変化にも留意する必要があります。
夏場の直射日光によって太陽電池の表面温度は70℃以上に達する場合もあるので、システム設計時には夏場の出力低下を考慮することが特に重要となります。
結晶系シリコン太陽電池における温度と最大出力の関係
結晶系太陽電池について、太陽電池の温度が25℃における最大出力を100%として、同一放射照度下での各温度における最大出力の値をプロットすると下のグラフのようになります。
このグラフからわかるように、結晶系太陽電池では放射照度が一定であれば最大出力はほぼ温度に反比例します。
一般的な結晶系太陽電池の出力の温度係数は-0.45%/℃前後となっているので、温度が70℃の時には25℃の時と比べて出力が約20%低下してしまいます。