基準状態とは
基準状態は、太陽電池セルや太陽電池モジュールの特性測定の際に基準として使用される状態で、以下のように規定されています。
- 太陽電池の温度:25℃
- 分光分布:基準太陽光
- 放射照度:1000W/㎡
基準太陽光とは
基準太陽光は、太陽電池セルや太陽電池モジュールの出力特性を共通の条件で表現するために用いられる仮想的太陽光で、以下のように規定されています。
基準太陽光の定義
基準太陽光の分光放射分布は、大気状態が
- 可降水分量:1.42cm
- 大気オゾン含有量:0.34cm
- 混濁係数(0.5μmの場合):0.27
- エアマス:1.5
で測定条件が
- アルベド:0.2
- 測定面(水平に対して):37°
であるときの1000W/㎡の全天日射(直達日射と散乱日射を含む)を表す。
エアマス(AM)とは
分光放射分布に用いられるエアマス(Air mass)は、太陽直達光が地表に到達するまでの間に大気中を通過する距離を表すパラメータでAMと表現されます。
標準状態の大気(標準気圧1013hPa)に垂直に入射(太陽高度角90°)した太陽直達光が通過する路程の長さをAM1.0として、それに対する比で表わされます。
太陽の高度角をhとすると1気圧のときのAMは1/sin h=cosec hであらわされ(※)、AM1.5の場合の太陽の高度角hは約42°となります。
なお、AM0は太陽直達光が通過する路程の長さが0、つまり大気外の太陽光スペクトルを表します。
※太陽の天頂角zを用いて計算する場合には、AMは1/cos z=sec zとなります。