2012年の太陽電池総出荷量
一般社団法人太陽光発電協会(JPEA)の発表によると、平成24年(西暦2012年)の国内主要メーカーによる太陽電池の総出荷量は3,061,624kWであり、前年比で111.0%と前年を上回っています。
また、国内総出荷量についても、前年比190.3%の2,466,979kWとなり、初めて1GWを前年を大幅に上回り2GWの大台を記録しました。
一方、輸出については、前年比40.7%の59,644kWと前年の半分以下に落ち込み、この結果、輸出構成比は前年(平成23年)の53.0%を大幅に下回る19.4%となっています。
出展:JPEA
薄膜系シリコン太陽電池やその他の太陽電池が大幅に増加
材料別では結晶系シリコン太陽電池の出荷量が、前年比117.7%の2,475,802kWと前年を超える出荷量であったのに対して、薄膜系シリコン太陽電池や化合物半導体系太陽電池など、結晶系シリコン以外の太陽電池の出荷量は585,822kW(前年比89.5%)と、大幅に出荷量が伸びた前年から一転して減少に転じています。
なお、結晶系シリコン太陽電池の内訳は以下の通りで、より発電効率の良い単結晶シリコン太陽電池の増加率が最も高くなっています
- 単結晶シリコン:1,231,535kW(前年比129.5%)
- 多結晶シリコン:1,244,267kW(前年比107.9%)
この現象の一因として、固定買取制度の買取価格が42円/kWhと高い金額に設定されたため、単位面積当たりの発電量を高め、設置可能な面積内での発電量を最大化したいというニーズが高まったことが挙げられるのではないかと考えられます。
出展:JPEA
発電事業用が大幅増加
用途別出荷量の概要は以下のように発表されており、非住宅用の一般電力向けが大幅に増加しています。
大幅に伸びた非住宅用分野の中でも、電力会社以外の事業者による発電事業への参入が相次いだことから、発電事業用が324,413kW(前年比707.1%)と、7倍以上の伸びとなっています。
- 民生用:301kW(前年比111.9%)
- 一般電力用
- 電力応用商品:2,802kW(前年比121.4%)
- 住宅用:1,637,332kW(前年比148.4%)
- 非住宅:826,544kW(前年比434.6%)