半導体とは
半導体は、その名の通り導体と絶縁体の中間に位置する物質です。
半導体の性質を理解するために、まずは導体と絶縁体の性質を確認してみます。
導体と絶縁体
導体と絶縁体とは、電気の流れやすさ(=電気抵抗率)による物質の区分で、鉄や銅などのように電気をよく通す物質は導体に、ゴムやガラスのように電気をほとんど通さない物質は絶縁体に区分されます。
区分の指標となる電気抵抗率は物質固有の値で、ある物質が断面積1㎡、長さ1mの形状を取っているときの抵抗値が、その物質の電気抵抗率となります。
電気抵抗率の単位にはΩ・mが用いられます。
通常、電気抵抗率10-5Ω・m以下の物質が導体に、電気抵抗率106Ω・m以上の物質が絶縁体に区分されます。
半導体となる物質
半導体は、上記の導体と絶縁体の中間の電気抵抗率を有する物質で、具体的な物質としては太陽電池やLEDなどの電子デバイスの材料として用いられるシリコンやゲルマニウムなどが含まれます。
なお、電気伝導率からみた半導体(10-5Ω・m以下〜106Ω・mの電気伝導率を有する物質)の全てが電子デバイスの材料として適しているわけではなく、有用な電子デバイスの材料となるためにはその物質が適度なエネルギーバンドギャップを有している必要があります(詳細は電気的性質への影響を参照)。