設置する傾斜角と方位が日射量に与える影響

 太陽光発電システムの発電量のページで紹介したように、太陽光発電システムの発電量は次の式で見積ることができ、積算日射量の推算にはNEDOの日射量データベースを使用することができます。

 E = PAS × H × K

 E:太陽光発電システムの発電量

 PAS:太陽光発電システムの定格容量

 H:発電量を見積る期間の積算日射量

 K:総合設計係数

東京と札幌における傾斜角と方位の影響

 太陽光発電システムの発電量のページでは日射量の例として、設置地点を東京とし南向きかつ傾斜角30°で設置された太陽電池が1日に受ける日射量の値を月別に示しましたが、この日射量は設置地点、設置方位、傾斜角が変わるとその値も変化します。

 東京と札幌の2地点について、設置方位と傾斜角が変わった場合の年間平均日射量の変化をグラフに表すと以下のようになります。

 この2地点の水平面(傾斜角0°)の年間平均日射量はほぼ同じ値ですが、札幌の方が緯度が高いため傾斜角の影響が小さく(水平面での値と傾斜角が大きくなったときの値の差が小さく)なっています。

 東京での日射量の設置方位と傾斜角による変化

東京での日射量の設置方位と傾斜角による変化

 札幌での日射量の設置方位と傾斜角による変化

札幌での日射量の設置方位と傾斜角による変化

設置地点の気候が日射量に与える影響

 下のグラフは東京と札幌の南向き・傾斜角30°における月別の平均日射量を表したグラフです。

 6月は梅雨の影響で東京の日射量が大きく落ち込んでいる半面、梅雨のない札幌では一年で最も日射量が高くなっている点や、冬季には雪の影響受ける札幌の日射量が大きく落ち込んている点など、設置地点の気候が日射量に与える影響は小さくありません。

東京での日射量の設置方位と傾斜角による変化

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