系統連系型太陽光発電システムの発電量の計算例
太陽光発電システムの発電量のページで紹介したように、太陽光発電システムの発電量は以下の式で計算することができます。
E = PAS × HA × K
E:太陽光発電システムの発電量
PAS:太陽光発電システムの定格容量
HA:発電量を見積る期間の積算日射量
K:総合設計係数
上記の式を使用した計算例として、東京に南向き・傾斜角30°でシステム容量4kWの太陽光発電システムを設置した場合の計算を以下に示します。
なお、総合設計係数の算出に用いる各補正係数については以下の値を用いています。
- 日射量年変動補正係数 KHD:0.97(JISの推奨値)
- 経時変化補正係数 KPD:0.95(JISの推奨値)
- アレイ回路補正係数 KPA:0.97(JISの推奨値)
- アレイ負荷整合補正係数 KPU:0.94(JISの推奨値)
- パワーコンディショナー実効効率 ηINO:0.90(JISの推奨値)
温度補正係数KPT(結晶系シリコン代表値)
- 3~5月:0.85
- 6~8月:0.80
- 9~11月:0.85
- 12~2月:0.90
発電量の計算
上記の諸係数と、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公表している日射量データベースの値を使用して、各月の発電量を計算すると下の表のようになります。
月 | 日数 [日] |
日射量 [kWh/(m2・日)] |
温度補正係数KPT [-] |
総合設計係数K [-] |
月間発電量 [kWh/月)] |
1 | 31 | 3.79 | 0.90 | 0.68 | 319.6 |
2 | 28 | 4.00 | 0.90 | 0.68 | 304.6 |
3 | 31 | 3.97 | 0.85 | 0.64 | 315.1 |
4 | 30 | 4.36 | 0.85 | 0.64 | 334.8 |
5 | 31 | 4.27 | 0.85 | 0.64 | 338.9 |
6 | 30 | 3.59 | 0.80 | 0.60 | 258.5 |
7 | 31 | 3.78 | 0.80 | 0.60 | 281.2 |
8 | 31 | 4.14 | 0.80 | 0.60 | 308.0 |
9 | 30 | 3.23 | 0.85 | 0.64 | 248.1 |
10 | 31 | 3.19 | 0.85 | 0.64 | 253.2 |
11 | 30 | 3.16 | 0.85 | 0.64 | 242.7 |
12 | 31 | 3.31 | 0.90 | 0.68 | 279.1 |
年間発電量[kWh/年)] | 3483.8 |
このように算出された月ごとの発電量を合計して年間の発電量を計算すると、3483.8kWh/年という年間発電量が求めることができます。