商用周波変圧器絶縁方式
商用周波変圧器絶縁方式の製品例
日新電機製SOLARPACK
画像提供:日新電機㈱
商用周波変圧器絶縁方式のパワーコンディショナーでは、パワーコンディショナーの回路方式のページで紹介したようにインバーターと絶縁トランスを使用して、直流電力から商用周波数の交流電力への変換と絶縁を行います。
回路構成がシンプルで確実に絶縁がされることから、初期のパワーコンディショナーでは主流の方式でしたが、商用周波数変圧器を使用するため重量が重く、寸法が大きくなるという欠点があることから、家庭用の太陽光発電システムでは用いられる機会が減り、現在では産業用のパワーコンディショナーの一部で採用されています。
商用周波変圧器絶縁方式の回路図
商用周波変圧器絶縁方式の回路は以下のような構成になっています。
太陽電池の出力する直流電力を50Hzまたは60Hzの商用周波数の交流電力に変換する動作の流れは以下のようになっています。
- 太陽電池で発生した直流電力がPWM方式のインバータで商用周波数の交流電力へ変換される
- インバータから出力された交流電力が商用周波変圧器で系統電力と等しい電圧へ変換され、系統へ出力される
商用周波変圧器絶縁方式の特徴
商用周波変圧器絶縁方式の回路では、上記のようにシンプルな構成で電力の変換と絶縁を行えるほかに以下のような特徴を有しています。
長所
- ノイズカット性能が高い
- 耐雷性能が高い
- 確実な絶縁が行える(トランスレス方式との比較)
短所
- 重量が重い
- 寸法が大きい