パワーコンディショナー
パワーコンディショナーJH-40CD3P
画像提供:シャープ㈱
パワーコンディショナーは、パワコンやPCS(Power Conditioning System)とも呼ばれ、系統連系型太陽光発電システムにおいて、太陽電池の発電する電力を家電製品や工場設備などで使用できるようにするための機器で、主に以下のような装置で構成されています。
パワーコンディショナーを構成する主な装置
パワーコンディショナーには、主に以下の2つの装置で構成されています。
インバーター(DC-AC変換装置)
直流(DC)電力を系統電力と同じ交流(AC)電力に変換し、家電製品や工場設備などの系統電源接続された機器へ太陽電池からの電力を供給する装置。
余剰電力がある場合には、その余剰電力を系統側へ逆潮流する役割も担います。
パワーコンディショナーに搭載されるインバーターは、以下のような機能を備えています。
最大電力点追従機能(MPPT)
日射量や温度、負荷の状態などの要因で出力が変動する太陽電池から常に最大の電力を取り出すために、太陽電池と負荷の間で双方のバランスを取り、太陽電池が最大の電力を出力できるように制御する機能。
最大電力点追従機能(MPPT)の詳細はMPPT方式のページを参照
高調波抑制機能
系統電力へ悪影響を及ぼさないように、高調波電流を抑制した電流を出力する機能。
逆潮流制御機能
余剰電力がある場合に太陽光発電システムの発電電力を系統側へ逆潮流させる機能。
逆潮流時に建物内の電圧が過電圧や不足電圧になったり、周波数上昇や低下が発生したりしないように自動的に調整する機能も備えています。
系統連系保護装置
停電などの系統側の異常時に、太陽光発電システムを安全に停止させる装置。
系統側の異常時に太陽光発電システムからの逆潮流が発生すると、停電しているはずの系統に電力が流れることとなり、一般家庭や停電の復旧工事を行っている現場で思わぬ事故を招く可能性が有るので、この系統連係保護装置の果たす役割は非常に重要です。
系統連系保護装置は、主に以下のような機能を備えています。
- 周波数の上昇・低下を検出する機能
- 過電圧・不足電圧を検出する機能
- 系統電力の停電を検出して太陽光発電システムを系統から切り離す機能
パワーコンディショナーの回路方式
パワーコンディショナーのインバーター機能を実現する回路方式については、パワーコンディショナーの回路方式のページで紹介しています。