太陽電池の歴史

 太陽電池の歴史は古く、その原理は1839年に発明されています。

 この年に、フランスの物理学者アレクサンドル・エドモンド・ベクレルが、いわゆる「光起電力効果(※)」を発見したことが、現在の太陽電池につながる発明の第一歩だといわれています。

 この後、「光起電力効果」を実用化する研究が進み、1954年にはアメリカのベル研究所によって、現在普及している結晶型シリコンを原材料とした太陽電池が開発されました。

 ※光起電力効果:電解液の中に浸した金属電極に光を当てると電流が発生するという現象

太陽電池開発黎明期の歴史年表

 ベクレルの「光起電力効果」の発見から初期の実用化までの太陽電池開発の黎明期の歴史を年表にすると以下のようになります。

出来事
1839年 ベクレルにより液体中での「光起電力効果」が発見される
1876年 アダムスとデイにより固体状態の物質(セレン)での「光起電力効果」が発見される
1883年 フリッツにより面接触型のセレン光起電力セル(セレン光電池)が発明される
1954年 ベル研究所の研究者(シャピン、フーラー、ピアソン)によりpn接合型シリコン太陽電池が開発される
1955年 レイノルドらによりCdS(硫化カドミウム)太陽電池が開発される
ベル研究所の開発した太陽電池が通信ケーブルのリモート電源として実用化される
1956年 ジェニーらによりGaAs(ガリウムヒ素)太陽電池が開発される
1958年 アメリカの人工衛星バンガードⅠ号の電源として太陽電池が搭載される

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